2016年3月8日火曜日

さまよえる田中のさまよわない日々②

日本海新聞連載中の

「さまよえる田中のさまよわない日々②」です。

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実家暮らしもいいもんだ


 夫婦で行った世界一周の旅から帰国し、その後に用事があり3ヶ月ほど一人で奈良で暮らした。

離れて暮らしている間も電話したり月に一度は会ったりしていたのだが、
私の実家に一人残った田中(夫のこと)はどう暮らしているのかと少し心配であった。

さぞかし寂しく、そして遠慮していたのであろうと思っていたが、
帰宅してみればそこにはすっかり実家に馴染んだ田中がいた。

 聞けば犬の散歩係および風呂洗い係を引き受けたり、
地区の祭りで鳴子ばやしを踊ったりとそれなりに楽しく(?)過ごしていたようだった。


しかしそののち犬にダニが発生し、毛がごっそり抜けてストレスにより人間不信気味になった犬と田中とは犬猿の仲となったらしい。

帰宅と同時に私は新たな犬の散歩係に決定した。
 
両親と妹夫婦とその子ども(妹は私たちが旅に出ている間に結婚し、私が奈良にいる間に出産)と私たち、犬、とにわかに大所帯になった実家では一升炊きの炊飯器を購入した。

朝ご飯・弁当は母と妹が作り、夜ご飯は私と妹で作る。

人数が多いので作るおかずの量も多い。

夕飯時は、小さいテーブルには6人も並べばいっぱいだ。

自分の茶碗と箸以外覚えない父はさらに増えた家族にてんやわんやである。
それでも食卓を囲んで話し、一緒に食事をするのは楽しい。

子どもは女の子ばかりな上に犬までメスという父が、田中や義弟と乾杯する姿はなんだか嬉しそうに思う。

さらには、集まって暮らせば経済的にも環境的にもいいのだから、実家に暮らすのもそう悪いことではない。

ただちょっと困るのは実家にいると自分も子どもに戻ってしまうこと。
料理も裁縫もちょっと困ると「オカーサーン!」となるのがいけない。
トホホ。

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