日野町では、早いところは4月末から田植えが始まっています。
僕のところもようやく始まりました。
しかし、今シーズン初は、受託の田植え。
いきなり人の田んぼです。
一年ぶりで、機械の操作に若干の不安が残ります。
それに、点検などはしていますが、トラブルなく順調に田植え機が動いてくれるのか?
前日の夜は、大事な試合の前の夜のように緊張して、あまり眠れませんでした(嘘です。疲労のため、ぐっすり眠りました)。
そして、当日。
頼まれた田んぼへ行ってみると、なんと人がたくさんいます。
一年に一度、やはり田植えというのは家族の行事のようなものなのでしょうか。
苗だし(苗を田植え機に載せる)や、
苗箱洗い、
かじろをかいたり(田植え機がターンした後をトンボで均す)、
それに補植(機械でうまく植えられていないところを田んぼに入って手で植える)
もされるようです。
衆人環視のもと緊張の田植えのスタートです。
ところが、作業機(苗を植える部分)が下に降りません。
これでは植えられません。
みんな、待ってるのに。
なぜ?
ひとり焦りつつ、肥料の出る量や苗を取る量などを調整しているふりをしつつ(もうすでにそれはできている)、あちこち探ってみます。
田植え機を運ぶときに、油圧を閉じていたためでした。
初歩ですよ初歩。
変な形の田んぼなので、できるだけ苗を無駄にしないように気を使います(お客様の田んぼですからね)。
最後に回る外周に2周分のしるしをつけて、スタート。と、思ったら田んぼの畦近くが柔らかすぎて、マーカーが田面につきません。空中に線を引いても見えません。仕方がないのでだいたいの感覚でいきましょう。
できるだけまっすぐ、そして丁寧に植えていきます。
(あまりスピードを出しすぎると、荒っぽい印象を与えそうですので、というかまだ慣れていないだけ)
苗の詰まりなどがないか、時々後ろを確認してみます。うん、だいじょうぶ。しかし、安心して油断したころに、一度詰まりました。
詰まるとめんどくさいんです。装てんした苗を一度取って、詰まりを解消してガタガタになった断面をきれいに整形してもう一度積みなおします。
そして、最後の外周を周っているときに、苗切れのサインが着きました。
苗はあと3枚しかありません(田植え機は5条植え)。
たぶんぎりぎり足りるけど、あまり苗が少なくなると、うまく送らなくなって欠株が出やすいです。
そこで、苗を半分ずつに切って5条に足します。
とまあ、いろいろなことがありましたが、なんとか無事に植えることができました。
「丁寧に植えてもらって、ありがとう」
と言っていただきましたが(本心はわかりませんよ。下手くそめと思われていたかも)、
「ただ今シーズン初めてで慣れていなかっただけですから」
なんてことはもちろん言えません。
来年も頼んでもらえたら、それなりに満足いただけたということでしょう。
やっぱり、よその田んぼは気を使いますね。
しかしある意味、いい練習になりました。
「こちらこそありがとうございました!」
冷たいジュースをいただいて、帰りました。
※お客様の田植えをしながら写真を撮る余裕はありませんでしたので、写真はありません。
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